日本の第三の財源と言われる「MSA資金」について、提案したいことは、「地方財政の強化には、大きな資金を確保する最高の手段だ」ということを言いたい。MSA資金を申請できる立場の方がいる企業は、大都会に集中している。地方都市であれば、東証一部の企業で資本金で100億円を超えるような企業が本社を構えているケースは少なくなる。しかし、MSA資金の提供先は、地方銀行、信用金庫の代表権者個人に資金提供が可能になっている。その制度を利用して、財源が乏しく破綻しそうな地方財政の強化に活用することがいいと提言している。
地銀、信用金庫の規模でも貯蓄高が3000億から1兆円程度ある。大体、その2倍から3倍は資金がMSA資金から出すことができる。MSA資金が民間側に提供されたうちの8割は、社会貢献のために使うことになっているので、6000億から2兆円も確保することができる。しかも現金としてすぐに使える財源の確保が可能である。
どんな地方の都市でも地銀や信用金庫の1つはある。よって、代表権者個人からの寄付行為として、地方自治体への寄付や、学校、病院、研究機関などへの寄付を行うことで、財源の強化を行うことができる。また、MSA資金は、どの程度使用したかの残高の確認もあるが、1年半後には、残高が減っていることが確認できれば、再度申請可能な資金である。
今後、5年から10年先を見据えれば、財政破綻を起こしそうな地方自治体は多数あり、その財源確保の手段として、対象企業の代表権者と地方じ自治体との協力により、財源確保を行うことができれば、新しい展望も見えてくるだろう。
また、予算不足で計画倒れになっているインフラ整備事業なども、MSA資金を対象になる地元企業や金融機関(銀行・信用金庫)が資金を受託し、寄付行為により自治体への資金を投入することで、事業を実行するための財源を確保できる。
すなわち、MSA資金は、申請からすぐに資金が実行でき、面談から資金の受託まで72時間以内に処理される案件であることを考えれば、このMSA資金の制度を活用することで、地方であっても大きな財源を確保でき、大きな改革ができる。
日本の国家財政は、中央集権された社会システムで行われており、地方財政は、今後ますます厳しい状況になることが予想できる。MSA資金は、中央集権的な資金ではない。面談は、東京で行うが、地域は関係なく資金が申請可能であり、財源の確保もできる。
過去には、自治体と企業との協力により資金が動いたケースもあった。地方自治体には直接資金を提供することができないが、その地域にある対象企業、金融機関と協力すれば、財源確保可能になる。
是非、地方都市の財源確保にMSA資金から財源確保の手段を考えてみてはどうだろうか?