MSA資金は、産業に対して、無償援助される資金であるが、一般的な助成金や補助金とは仕組みが違うことは、このブログで何度か説明してきました。これは、金融投資を行う手段としてアイデアによる資金提供になります。申請者ご本人が資金を出さなくても、MSA資金を管理している団体が資金をまずは提供します。ご本人の受け取り分と、政府枠、また、運用枠の資金のすべてを先出で捻出し、申請者の使用枠、政府枠の資金を自由に使える形にして、同時に捻出する運用用財源を用いて、資金を欧州の金融商材にて運用し、資金をMSA資金の財源に償還するという流れで資金を動かします。
これをやるメリットがあるのか?などと一般的によく質問されるのですが、個人の出資者がやるのであればメリットはないと思いますが、MSA協定のなかで産業支援をするという国際協定があるから行っているだけで、理由は、それだけです。MSA協定は、99年の協定があるので、あと35年程度は、この仕組みは存在するのではないかとおもわれますが、現状、あまりに活用件数が少ないので将来的にはどうなるのか?不明な点があるともいわれています。
しかし、巨額なMSA資金の運用財源が現在存在しているが、活用できていない現実を打破しなければなりません。
すなわち、関係者にMSA資金から産業への支援制度を理解をしていただくための説明を続ける必要があると考えています。
しかし、申請者が本案件をやろうと思わない限り、資金提供を提供者側から積極的にアプローチすることはありませんので、「困ったときのMSA資金」という認識をもっていただければ、日本の産業が強靭化できます。
最近は、資金調達の方法を、外国の投資マネーに頼る傾向が強く、国内の産業用の支援制度、MSA資金を活用する企業経営者が少ないことは非常に残念なことです。
たしかに、個人に対する資金提供になるので、個人責任を問われてまでも会社を助ける気になれないという雇われ社長の気持ちもわかりますが、そこには多くの従業員がいるわけで、代表者が自ら大きな資金を持ち、企業を救うというオーナー社長的な気持ちをもってMSA資金を活用していただければ、資金提供側としては喜ばしいことだと思っています。
いずれにしろ、活用されなければ、金融市場でだけで運用され数字だけ増えていく金融マネーだけで、残高が増えていても一般市場で活用されない限り、実質経済に意味をなさない資金になります。
申請方法は、至って簡単です。
契約時に必要なものは、ご本人の名刺、会社パンフレッド、ご本人パスポート、振込用の通帳、ご本人の住民票、印鑑証明、戸籍謄本です。あとは、法務局で入手可能なもの「会社謄本と代表資格証明書」になります。
会社の印鑑証明や実印が必要ということなく、個人の公的書類のみで申請可能な資金になります。
大きな資金が必要性がある場合には、事業計画書や災害にあった場合などは、罹災証明などがあれば、資金通常より多く提供される場合があります。
あとは、面談から資金提供、事務処理完了まで3日間(連続)で完了します。
MSA資金は、日本の重要産業企業の代表権者個人に提供できる産業支援制度です。