MSA協定による産業支援制度の財源は、特別会計における財源になるという話をしました。
前回のブログで、特別会計には、「特別会計1の財源」と「特別会計2の財源」があるという話を書きました。
特別会計1の財源は、国有地からなる不動産収入、特別会計2の財源は、国際的に行われている産業支援制度による収入になります。これは、1954年に日米で結ばれたMSA協定からスタートしている収入源になります。
当初は、IMFで運用された資金を世界銀行経由で米ドル貸し出し日本開発銀行経由で基幹産業企業に資金援助をおこなっていました。財政投融資により長期運用されて資金を償還していたことで、償還金などという呼び名でいわれるようになりました。
現在においては、30年もかける長期運用は行わず、中期運用で収益を得れる欧州の銀行で行われているPPP運用に資金の作り方は変わりましたが、MSA協定から提供された米国からの援助資金や皇室財産などの国有化による原資をもとに長期運用されてきた基金により、運用する基礎財源の確保を行っている歴史的経緯があることから、産業支援制度では、米国との話、また、天皇家との関係などを話されることがあります。戦後復興時に作られた産業支援制度における運用財源の原資が関係していたという歴史的な事実から、運用方法は、国際金融の制度が変わるごとに運用方法は変わっていますが、いまだに、その関係について語られています。しかし、MSA協定に関しては、契約期間が継続していることで、この産業支援制度に対しての管理権、すなわち最終的にこの資金を決済する段階で最終決定は、管理権国の承認を必要としている理由です。
戦後70年体制という日本国の法律の基礎体系、国際法における日本の立場は、今でも当時の協定、国際条約が影響しています。
話は、歴史的な話になりましたが、私たちにとって、国の大きな臨時収入になる「特別会計2の財源」(MSA協定資金)を積極的に活用することで、産業支援に対して大きな資金を活用することができます。
この資金は、国際協定で産業にのみ使用できると規約されているために、産業活用をすることを目的に資金を動かすことができますが、資金が基準を満たした機関産業の経営者にわたってからは、使用用途に関しては、ご本人の考えで使っていただいても結構です。という使用方法に自由度が大きい資金であることを考えても、この財源を最大限に引き出すことが日本の国の財政難を解消するために効果的な方法です。
国家財政が豊かになれば、国民にも恩恵があります。お金がないから、我慢するということは、人類の成長にとって無意味なことです。
お金は、制度で作れるのですからどんどん、この「特別会計2の財源」を動かし、国家、基幹産業経営者、また、この事業に協力した方々が豊かになり、同時にその企業で働いている方の収入も増えることで、市場に資金が回り、豊かな社会を作ることができるという資金の流れを円滑化することが重要だと考えています。