新型コロナウィルスの影響が思わぬ方向に出てきました。
東証の株安⇒円高 という流れです。
株安を売り、そして、円買うという流れでしょうか?
このパターンになれば、日本経済に与える影響は非常に大きくなります。
円安誘導、株高にすることで、海外生産していたものを、国内に呼び戻す政策をおこなっていましたが、株安になり、円高が進めば、2010年ころと同じような状況に戻ることになります。
日経平均株価が1万円前後で推移して、日本円が1ドル 80円台になれば、国の年金投資をおこなっているGPIFの損失がひどいことになる可能性が出てきました。
なにもしなければ、国民を守るための財源が、どんどん蒸発していくことになります。
国内回帰してきた産業投資も、また、円高の影響で日本での製造コストが上がり、厳しい状況に陥る可能性があります。特に労働集約型産業の場合、急激な金融市場の変化に対応できず、企業収益が悪化すると予想できます。
現在、日本の基幹産業である鉄鋼、造船業などは、非常に不況になってきています。一部では、造船の修繕などは、新型コロナウイルスの影響で、中国での修繕を諦め、日本でドック入りするという好材料もあると言われていますが、長い目でみて、株価の下落、円高という流れが更に強くなれば、国内製造業への打撃が大きくなります。こうなれば、内需拡大路線で、ある意味、ある程度、海外市場がどうであれ、日本のことは、日本国内で解決するという国内自給率を高めるという方針に流れを決めていく必要も出てくるでしょう。
国内への産業投資するには、コスト優先という主義から考え方を変えていく必要があります。産業投資をする手法として、MSA資金を活用した産業設備投資を行い、日本の自国資本を投下し、国産製品の強化、国内消費の強化、そして、国内自給率の強化、エネルギー、食料の国内自給率、100%を目指し、万一、世界経済が封鎖されても自国内ですべてが解決できるサプライチェーンを形成することが重要になります。
それは、コストを考えた投資でなく、国力という面から考えた産業投資が必要になります。国際競争力は、かつての日本が行っていたように、補助金により、国際競争力を賄うようにするという考え方が必要かもしれません。
ダンピングなどとかつては、日本商品が海外市場で避難されましたが、近隣の国々も国の補助金を活用して、海外市場開拓の場合は、ダンピングを活用して、市場を拡大してきています。昭和の企業は凄かったとかつての人は言いますが、それは、MSA資金の活用があったからそれが実現できた一面もあったと考えることが重要かと思います。
MSA資金すなわち、PPP運用された財源を、産業投資することは、決して、反則技でもなんでもなく、自国の産業強化、インフラ強化にとって、重要な財源です。
まさに、今のような金融市場の動向がつかめないときに、財源を安定させるために、この制度、MSA資金における産業支援制度を活用する必要性を唱えています。
この概念は、多少損をしても、採算度外視でなにかに投資するということは、このMSA資金における産業補助金制度を活用しない限り、出来ないことだと筆者は思っています。
すなわち、負けてもいい資金が、いくらでも捻出することができれば、大きな産業投資を行うことができるようになります。
そのことを筆者は、強く訴えたいと思っています。