日本には、数種類の企業育成資金が存在することになります。
民間系の財源と政府系の財源があることになります。
◎民間財源
民間財源は、旧財閥の個人資産を海外運用して資金提供をしている育成資金。
もう一つは、
◎政府財源
政府系財源 これは、1954年から3年間行った米国からの食糧支援の売上金の内20%、1000万ドルを日本の産業支援のために米国政府から贈与された資金をベースに運用した資金を東証一部企業に提供する育成資金⇒MSA援助 などと言われる。筆者は、育成資金B案件と呼んでいる。
頭の中を整理してほしいのですが、民間財源をベースに育成資金に関しては、資本金100億円以下の東証一部企業への資金提供は行っていません。最低条件は、東証一部 資本金100億円以上の製造業、基幹産業企業を中心に資金提供をすると決まっています。
東証一部企業で資本金100億円以下でも資金提供できる案件は、政府系財源と言われる米国政府から日本の産業育成のために贈与された資金をベースに運用された資金(MSA援助)に関する資金になります。政府系財源ということになります。
政府系財源に関しては、東証一部企業であることは、必修条件であるということですが、資本金に対する規定は特に限定されていないようです。しかし、主催者の意見では、東証一部でもあまりに資本金が少ない企業の場合は、難しいということです。希望としては、50億円前後の資本金を有している企業に対して、資本金の増資用財源として資本金の10倍程度の政府系財源(MSA援助)より資金提供する考えがあるということです。
資本金50億円会社に100億円増資をすれば、資本金150億円の東証一部企業になります。そうすれば、民間財源をベースにしている育成資金を活用して資本金の100倍以上の資金を提供することができます。
すなわち、東証一部の資本金100億円未満の企業代表者への資金提供への考え方は、
【資本金100億円以下の東証一部企業への資金提供への考え方】
1,増資用の資金として資本金の10倍の資金提供をする
2,資本金を100億円を超える東証一部企業に増資をする。
3,東証一部 資本金100億円を超える企業になれば、民間の育成資金を利用して、資本金の100倍の資金を提供する。
4,産業の強化をする。
この1から4のプロセスで1兆円を超える資金提供ができるようにして産業の強化することが目的です。
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東証一部企業でも資本金が小さい企業への資金提供できない理由に、一つこのルールがあります。
上場廃止基準は各市場毎にルールを定めている。例えば、東京証券取引所の場合では、以下のような上場廃止基準が設けられている。
1.株主の分布状況
(1)少数特定持ち株数
株式保有数上位 10 社の持ち株数を制限している。
上位 10 社合計で 75%に達した場合は 1年間の猶予期間に入った後、改善されなければ、上場廃止。90 %の場合は猶予期間無しで上場廃止。
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簡単に言えば、上位10社の大株主が75%以上の株式を占めた場合は、上場廃止になることが言えます。
よって、資本金を増資するしても、外部からの資金注入 第三者割当増資をする場合、資本金の2倍ができる範囲ということになります。
ということを考えると妥当な線は、資本金50億円前後ということになります。
そうすることで、50億円で、100億円の増資をして、東証一部の上場条件を維持して、増資するということで、民間側の育成資金 資本金✕100倍の資金を受けることができます。
いくら重要な基幹産業、背像業であっても、ギリギリラインは、資本金34億円なければ、資本金100億円の壁を超えられないとがあります。企業によっては、オーナーの持ち株比率が高い企業は、思うように増資できないということおります。すなわち、上場廃止条件にならないようにして、資本強化する必要があることになります。
確かに、東証一部でも資本金10億前後の企業で資金を必要としている企業がありますが、申請しても受理されることはありません。
これは、最終的には、通常の育成資金 資本金の100倍の資金提供をする案件 民間財源の育成資金の案件に参加できるように支援することを目的にしているからです。
民間の育成資金には、資金提供条件で東証一部で資本金100億円以上という規定があるということです。すなわち、それ以下は、ルールで決まっているからできないということになります。
100億円以下の資本金で案件を行う場合には、
米国政府から日本の産業支援のために贈与れた財源⇒MSA援助(政府系財源)から増資用財源として資金を補填することになります。
民間財源の育成資金であっても政府系財源のMSA援助であっても、申請方法は全く同じです。
5点セットを提出して、省庁で「免税、免責、免訴、資金の移動許可、資金の使用許可」の許可を取得しなければなりません。
このように整理して考えれば、本案件について理解しやすいのではないでしょうか?
いずれにしろ、民間財源であろうと、政府系財源であろうと、ともに60年以上 海外運用してきたことで、資金が膨大になっています。
この資金を活用しない手はありません。
日本は、産業支援を目的にした財源だけは、巨額にあることになります。