企業育成資金についての話をしています。
さて、この資金は、条件を満たした企業代表者個人に対して大きな資金を無償提供される案件になります。
東証一部企業や銀行、信用金庫の経営者がこの資金を個人で受けて、それを会社に資金投入するのは難しいということをよく言われます。
たしかに、個人で多額の資金を突然持つことができても、周囲から当然、どこからその資金が来たのか?ということが疑問に思われます。
最近は、大企業の殆どの経営者は、サラリーマン社長ですから、給料ベースで考えても、そんな多額な個人資産があるわけもないとすぐに、思われますので、育成資金を受け取っても、銀行口座内で保管しておく意外、動かせないのではないかという心配をされるケースがよくあります。
そこで、第三者の名義というものが必要になります。
形式的は、個人間の貸し借りによって、資金を動かすということになります。
これは、東証一部のA社長が資金を受け取りした。A社長の受け取った資金の20%は、ご本人の自由裁量で使っていい資金になり、80%に関しては、社会のため、産業のために使ってほしいという希望がありますので、A社長が個人的に信用が置けると思う人物を指定して、A社長にある資金からご自身の自由に使っていいい資金の20%は、動かさず、社会のために使う財源として存在する資金80%から一部の資金を、A社長から信用できる友人Bさんに資金を貸し付けます。その後、友人であるBさんは、A社長から借り受けた資金を元手に、会社を設立します。財団などが理想ということをいわれますが、会社を助けるとなれば、財団より、実際には、小規模ファンドとして設立する株式会社や合同会社のほうが、使い勝手がいいかとおもっています。周囲からも、法人として投資ファンドであるということで不自然に感じられることはありません。
Bさんは、A社長から借り受けた資金をもとに合同会社を設立します。合同会社は、出資比率に関係なく社員が配当を受けることができる仕組みです。これは、小規模の私募ファンドにはよく使われる手法です。
Bさんが作った合同会社に資本を投入して、その合同会社からA社長の所属する株式に対して第三者割当増資で資金投入する方法や、また、劣後債の購入をするなどをして、投資の意味を持って資金を投入します。そうすることで、A社長の会社は、銀行融資が厳しい状況になっていても、資金調達が可能になります。
すなわち、資金移動をして、第三者名義で会社を作るということをすれば、外部的には、問題なく資金を投入できるスキームになります。
社長が個人的に資金を受け、社長のポケットマネーで会社に資金投入をするということは、中小企業のオーナー企業の場合は、普通に行われていますが、サラリーマン社長の場合、給料ベースを考えてもそんな資金を準備できることもなく、株主や役員から見ても、なにかあるのではないかとすぐに思われます。
そこで、迂回するには、第三者であるBさんの存在と、A社長の会社へ投資するBさんの投資会社の存在が重要になります。
すなわち、育成資金というのは、水面下で資金を動かし、その後、法人に資金投入をして、そこから法人対法人としての取引をして、企業を救済するモデルが理想的ではないかと思っています。
育成資金の活用方法について考えてみました。