□ゴールドのブリッヂ取引の世界の話。
ゴールドの割引ブリッジ取引についての説明を書きました。日本には、横浜正金銀行とい現金(現物の金)を預かる銀行が有りました。第二次世界大戦後、横浜正金銀行はGHQにより解体され、国際決済業務は、東京銀行に引き継がれたという歴史がありました。
つまり、正金とは、現物の金のことを指し、金の現物を預かる銀行があったことになります。第二次世界大戦後、日本が敗戦したのちに、正金の管理は、米国主導になったといえます。国際決済銀行、日銀、横浜正金銀行の金塊という話をすれば、米国司法長官における「法的管理資産」として没収されて、それを、イングランド銀行に信託されて運用された・・・という歴史があります。
この話が、例の話のネタになっているのですが、今は・ゴールドのSKRを使ってポンド債の運用をしなくなった。(スワップ取引がなくなった)ことで、ゴールドを大量に保有していても、金本位制度を維持するための金塊が、今は、金本位制度ではなくなり、運用もキャッシュによる運用をするようになり、結論、大量の金本位制度を支えていた金塊が必要なくなってきたといえます。
これが、大口の金の売却される理由の一つになります。金本位制度の時代は、中央銀行やプライマリーバンク〔準備銀行〕が通貨(銀行券)を発行するための裏付け金としてゴールドSKRを銀行にクレジット・ラインとしてリースしていましたが、銀行保管されたSKRも、クレジット・ラインの発行するためにリースするためのゴールドとして使われなくなったことが、売却される理由になっています。今はゴールドは、投資銀行が、鉱物資源としての価値としてのアセットとしての価値として認めて資金調達が可能になりますが、銀行SKRが直接的なクレジット・ラインとして利用しなくなっています。
かつては、ゴールドの銀行SKRを提示すれば、銀行は銀行保証(バンクギャランティー BG)を発行して Swift MT760を発行して、銀行がクレジット・ラインを発行して、割引債のトレードをして資金を運用するなど行ないました。
今は、現金〔キャッシュ〕を使ってクレジット・ラインを発行するので、大量のゴールドのインゴットが必要なくなり、金融担保としてのゴールドの用途は、これからの時代は、工業用ゴールドとして取引されるように使用用途の転換を測っています。つまり、このような理由があり、大量の金融資産として保管されているゴールドが、日本国内の産業を支えるための鉱物として、半導体産業などの電子部品用のゴールドとして転売されていくことになり、それをおこなうためのブリッヂ取引がなされているということが言えます。
つまり、時代とともに、ニーズが代わり、ゴールドの利用方法も変わって来ているといえます。つまり、日本の場合は、金鉱山に金を採掘に行くよりも、金融保管している倉庫を棚卸ししたほうが、金塊が存在しており、日本の電子産業を支えることになります。
素晴らしい話といえます。