世界的なマネタリーシステムの変化の波は、一気に押し寄せている。
マネタリーシステムの転換期になってきています。デジタル通貨が市場に出回るタイミングになっていますが、世界を見てみるとどうも、従来型の中央銀行システムが崩壊を始めていると感じられることがあります。
発展途上国の通貨システムは、デジタル通貨である仮想通貨を決済システムとして活用するという動きが国家的にスタートしている国が出ていることです。これは、過去の歴史上で見ても、中央銀行システムの世界システムの中では考えられない動きが出てきています。簡単にいえば、Swiftを通さない取引を行いたいと感じる国も増えてきているといえます。つまり、デジタル通貨(仮想通貨)が市場に普及する連れて、ブロックチェーンを通じて送金を行い、中央銀行を経由しない取引で国際送金、また国内送金の取引を行う動きが広まっています。そうなれば、既存の銀行が必要なくなるということになります。
これは、世界的な従来型の銀行システムの崩壊であり、完全に銀行間取引というよりも、ブロックチェーン技術により、P2Pの取引がインターネットを通じてブロックチェーンで行えるようになり、従来型の商用銀行、中央銀行が必要なくなることを意味します。
2022年のダボス会議で、マスターカードのCEOは、5年後は中央銀行は存在しない世界があるか?という質問に「Yes」と答えたことが話題になったが、中央銀行システムは、これから数年で音を立てて壊れていく可能性があるということが言えます。
つまり、その意味することは、従来型の銀行に資金を保管することは、将来を見据えても、安全性を疑問視する必要があるといえるのではないでしょうか?
つまり、ある意味法定通貨という安心感がありますが、法定通貨と国家の管理ということになれば、中央銀行システムと政府に依存しているだけでは、資産防衛にはならないといえるのではかと筆者は感じるのです。資産の分散化をという点でも、Web3の世界と分散化金融の世界を研究する必要性を感じています。
つまり、法定通貨を銀行に保管するよりも、デジタルマネーをインターネット上に保管するほうが、安全性がたくなる可能性があると言えます。つまり、そうなると資産防衛ということを考えれば、仮想通貨に対して税制優遇のある国に居住するほうがメリットが高いと明確に感じる時代も、これからやってくると言えます。
つまり、現存に法定通貨の価値というものは、いつまで守れるのかというのが、疑問視される時代が到来するのも時代の問題と言えるのです。
つまり、法定通貨は、仮想通貨のように国際的に流通できるマネタリーシステム担っていない場合がほとんどで、通貨の概念からいえば、不便で遅れた通貨ということになります。
法定通貨も遅れを取ってはいけないということで、デジタル通貨が普及すると、世界中でデジタル通貨を使って決済ができるようになる反面、法定通貨というのもは、国内内需を育てる通貨というイメージが弱くなります。いずれにしろ、法定通貨のデジタル化は、多数存在する仮想通貨と競争になり、結論法定通貨が、仮想通貨に勝てないという時代もそう遠くない時代にやってくる可能性があり、通貨の価値の保全というのが、難しい時代が到来するといえます。デジタル通貨の普及により、法定通貨のドメスティックな通貨であれ、国際化の波が押し寄せて、法定通貨が、仮想通貨に人気では負けるということになれば、その国の従来型の経済システムは、全く壊れる可能性があります。
いずれにしろ、デジタル通貨の時代に世界の動きを注目する必要があります。
また、筆者は、今気になっているのが、戦後、世界的に封印されたロイヤルファンドの巨額マネーが、2021年以降世界的に動きが出てきている事を見ても、従来型の中央銀行システムの崩壊と、新しい時代への到来を予見できます。
ロイヤルファンドのデジタル化が世界経済を牽引する資金の流通システムを作る可能性があるということを知るのも重要かもしれません。いずれにしろ、通貨というのは、今までの法定通貨だけを理解していればOKという時代は終わり、非常に複雑な時代になっています。ある意味、デジタル通貨戦争が今スタートしています。