MSA資金については、どこにあるか?財源は?ということを話していくと、一つの結論に到着する。PPP(プライベート・プレースメント・プログラム)が米国で行われていたことで、その制度にアメリカの提案で日本が乗っかり、米国からの産業支援を受けることになったというのが正解です。
PPPの考え方は、1929年10月に世界恐慌が行った。ニューヨークの証券市場で突如株の暴落が始まり、その後、世界的な経済不況に落ちいた。その結果、経済不況からの脱却をするために、アメリカでは、ニューディール政策が行われ、テムズ川のダムの建設などが行われた。その際に、財源は、民間からの投資も含めて行われた。それがPPPの制度のスタート時期でした。すなわち、民間投資をして、その投資により経済を刺激をする。元本保証で投資者が損することなく投資できる環境を与え、そして、経済復興を行うという手法が用いられました。その後、1944年にアメリカで第二次世界大戦後の世界経済をどうするかということを決め、世界銀行、IMF、BIS,FRBが生まれ、ドルの基軸通貨を推し進めました。すなわち、ドルを世界に普及させることで、現地通貨も外貨を持つことで発行できるという制度を普及させました。ドルの信用を高めるために大量のゴールドを用いました。
1950年当時、1オンスのゴールに対して35ドルで現金化して、その後、運用しながら資金を増やしていきました。ドルは、ゴールドの裏付けをもって運用しながら通貨を発行していきました。ゴールドの価値は、何十倍にもなりましたが、世界経済が大きくなるにつれてゴールドの現物だけで資金運用をしても発行できる通貨に限界があるということで、1971年、アメリカのニクソン大統領の提唱により、G8で、ゴールドにおける運用によるドルの運用を止め、今後は、通貨の発行に関しては、民間投資による銀行間の銀行券の割引債のトレードにおける収益を民間の財源として資金提供することになりました。すなわち、現在におけるPPP投資における財源は、ヨーロッパおよびアジアの主要銀行による銀行券の割引債の運用益を民間投資の財源にしました。大口の個人投資家のみ購入できる投資案件として現在も発展を遂げています。当然、銀行券の割引債のトレードですので、現物がありません。現物は、銀行の信用ということになりますが、現物がないということは、数字的には無限大に資金を増やして売買をすることができます。すなわち、銀行券の割引債の収益も天文学的数字まで増やすことできます。しかし、ただ、天文学的な数字に資金を増やしても通貨としての価値をなさないため、投資者は、PPP運用でえた収益の半分は、社会インフラの整備のためにエンジェル投資(無償で資金提供)することが求められます。投資先に投資をして初めて資金の半数を自己利用のために使える制度になっています。そのために、世界中にPPP運用された資金を世界の事業者にエンジェル投資をおこなっているのが、現状です。日本では、MSA資金や、償還制度などといい、企業の経営者に資金提供がされますが、それもある意味エンジェル投資になります。半数を第三者にエンジェル投資をすることで、投資者は、必要な財源が確保できる仕組みになっていることから、エンジェル投資をする先がなければ資金は、PPPの運用市場でシステム的に運用されて資金として数字だけ膨大になっていくが、現実に使える資金として存在していないままになります。
PPP運用の資金は、日本は膨大に使用するための財源は確保できていますが、問題は、自国の企業家にエンジェル投資する先がなく、資金を欧州の金融市場から動かせていないというのが現実の話になります。ある意味、PPP運用をおこなっている資金のエンジェル投資する先は、日本の企業と限定していませんので、外国の企業が手をあげれば、外国に資金が流れます。この制度は、世界的な通貨発行権の基礎財源になっています。
世界経済は、持続的発展を続けられる一番の理由は、PPP運用された資金のエンジェル投資、すなわち、資金のシェアが積極的におこなわれている地域に大きな資金が動きます。それを実現するには、その国の銀行、そして、その国の外貨規制などの制度に関係しています。日本は制度的には恵まれています。なぜならば、欧州、米国と日本は、無制限、無期限の通貨スワップ協定を結んでいます。PPPの運用益をエンジェル投資できる立場の企業家(東証一部、銀行、信用金庫の代表権者:MSA資金の受託可能な個人)が同意すれば、日本には、天文学的な金額で運用されているPPP運用の財源にアクセスすることができ、そこから資金を送金することができます。
すなわち、通貨発行権のもとになる外貨運用財源から日本に送金し、日本円に両替して、資金を活用することができます。
世界経済の拡大している仕組みが理解できれば、活用しない手はありません。MSA資金の存在がどうかなど言われる方も多いかと思いますが、日本国内の資金ではなく、海外の銀行間で行われているPPP運用の財源であります。これを積極的に活用することが日本の戦略的経済政策にとって重要です。