MSA協定資金(償還制度もしくは、委譲渡資金)と言われていますが、その本当の姿は、日本にある資金ではないということです。
米国政府が提案して同盟国である日本に対してドル支援を行うという案件です。米ドルは基軸通貨です。米国にとっては、基軸通貨であるドルを世界にある同盟国、貿易協定を結んだ国に支援することは、米国にとっても貿易振興を促進させる理由があります。
そのために、日本に対しては、基幹産業の指定する基準を満たした経営者に対しては、資金援助(補助金)を出すということで、この案件を長年行っています。
これは、一番の目的は、米国の同盟国である日本との経済交流の活性化と貿易振興の強化のためです。
多くの方は、この制度は、日本の省庁のどこか、隠れた秘密の部門が主催して行っていると思いこんでいますが、実際には、日本の省庁側は、米国のこの資金を管轄する事務局から案件を動かす場合にのみ、日本側の審査(法務、税務、通貨流通)などについての国内手続きを関係省庁の担当者に依頼をしておこなっているという見解が正しいです。
ですから、謎の霞が関の埋蔵金は、米国が考える貿易振興のためのドル支援であるということです。
もともと、経済産業省は、 貿易庁から通商産業省になり、経済産業省になりました。貿易庁のある時代は、1ドル=360円を決めて米国との貿易をおこないました。当時は、外貨管理を任され米国の機関にてドル決済されていました。
ある意味、この時代からの名残で行われている制度であることで、米国にとっては、同盟国の経済交流を活性化させるためにドル支援を行い、日本においては、それを裏付けに日本円を発行し、それを補助金制度として基幹産業を育てるための財源にしたという流れです。
日本円は、基軸通貨でないことで、ドルの支援なくても貿易立国になりえなかったのです。ドルは、当時から決済用通貨として世界で通用する通貨ですから、日本にとってもドルは、非常に重要な財源になりました。
随分昔のことですから、筆者も詳細は不明ですが、米国で日本の経済支援をしたほうがいいということで、米国の商工会が動いてロビー活動をしたということです。また、米国の銀行家も支援したことが、今の日本が貿易立国になれた理由でもあります。
そのような歴史的背景のなかで、米国にとって、同盟国に対するドル支援のモデルは、非常に重要であります。日本は、同盟国として米国の提案を受けて、本案件を行っているだけの話です。
ですから、日本の○○省の○○大臣が決定するとか、○○省の○○長官が管理しているとか、全く関係のない話です。たしかに、知っている方もいるかとおもいますが、案件を提案、実行する立場は、米国側の意向によって行われています。
また、不思議な簿外資産があるなど、語る人もいますが、それも関係ないです。1976年にキングストン合意がなされてからは、信用創造により通貨を発行するということになり、世界の通貨制度が変わりました。変動通貨相場になりました。
そのことにより、中央銀行による外貨準備高が基準となり、現地通貨を発行するという制度にかわっていきました。外貨の裏付けがあることが、現地通貨を発行できる条件です。ですから中央銀行間の外貨送金ということを世界で行いながら、自国通貨を発行するための財源にしています。
これを、国際流通基金などともいわれますが、お金は、海流にように世界中を周り、国際決済業務を行いながら、経済を作っているといってもいいのです。これが、世界経済をつくる国際銀行システムです。
この世界に全く関係ない人にとっては、何を言っているのかを言いたくなるかもしれませんが、話としては、ある秘密財宝をもった資金者が居て、その資金者が多額の資金を提供している。日本には、神のような金持ちがいる・・・・といった話のほうが、ストーリー作家から見れば、ウケる本を書くネタになりますが・・・【いる訳ありません!】
本当は、ただの国際金融システムの話であって、非常に堅苦しい眠くなる大学の講義のような話です。
簡単に言えば、お金は、国際決済業務により作れる制度です。国際決済業務を活用して自国通貨を発行したときに、その資金の提供国が、提供国の意向によってつくられた規定で、東証一部の基準を満たした企業代表者、銀行、信用金庫の基準を満たした企業代表者に対して資金の出口にしていると言うだけの話です。
そろそろ、都市伝説の夢の話から抜け出し、現実的な国際決済業務における金融制度の活用として日本経済を浮上させることを考えるべきです。
正直、筆者の思いとしては、この制度があるから、日本は多額の国債を発行してもいつかは、この決済システムが大きく活用され、日本の借金地獄から脱せられると考えているから、やってられるのであって、こんなウルトラCの金融制度が米国から日本に提供されていなければ、日本は助けようのない財政危機で終わるでしょう。
日本の経済人は、早く気づくべきでしょう。しかし、すでに、夜明けはすでに始まっています。今すぐに、活用すべきです。問題解決は、一気に進みます。