■金準備銀行の世界(金本位制度の世界を理解する)
金準備銀行というのは、英国銀行のことである。ロンドン金市場は、世界のゴールド価格の基準を決めています。つまり、ロンドンが世界の金に関するルールを決めており、それに紐づいて金を使った銀行システムを構築しているのは、ロンドンシティであると言えます。
これは、ブレトンウッズ協定以降に決められた仕組みで、銀行ルールに関する法律は米国連邦法によって行われ、金の運用については、英国が行うという構図になっています。
国際決済銀行BISに対して日本が輸出したゴールドが、太平洋戦争の開戦と同時に、日本の対外資産の没収となるわけですが、その後、第二次世界大戦後の決定でも、日本がBISに輸出したゴールドは、米国の司法長官の管理下(法定管理資産)として保管するということが決定され、その資産については、英国銀行も権利を主張したことで、英国銀行名義で運用することになった・・・と言われています。現在におけるHSBCということになります。
ゴールドにおけるクレジット発行に関するルールというのは、現在も同じであり、米国財務省、米国国務省でゴールド資産の登録、担保設定をしたものを、英国の準備銀行経由でクレジットを発行しています。つまり、金取引に関する金融の法律は、米国であり、実際にゴールド用いて通貨を発行するのが、ロンドン(英国)であるという仕組みが第二次世界大戦後から現在まで変わらず継続されています。